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根抵当権付き不動産を相続したら?抹消する手続きも解説

根抵当権付き不動産を相続したら?抹消する手続きも解説

相続した不動産に根抵当権が付いており、通常の抵当権と何が違うのかわからずお困りではありませんか。
根抵当権は債務額が変動することもあるため、仕組みを理解しないまま相続手続きを進めると、思わぬ負担につながるおそれがあります。
本記事では、不動産の根抵当権を相続した場合に知っておきたい基本知識や事業継続の流れ、抹消手続きの進め方について解説します。
根抵当権付きの物件を相続してしまい、今後の正しい進め方や対応に不安を感じている方は、トラブルを未然に防ぐためにもぜひご参考になさってくださいね。

根抵当権とは

根抵当権とは

根抵当権付きの不動産を相続した場合、根抵当権の仕組みとリスクを知っておくことが大切です。
まずは、根抵当権の基本と抵当権との違い、相続手続きを急ぐ理由について解説していきます。

根抵当権と抵当権の違い

根抵当権と抵当権は、どちらも不動産を担保にする権利ですが、対象となる借り入れの考え方が異なります。
抵当権は特定の1つの借り入れを担保するため、完済すれば権利は消滅します。
一方で、根抵当権はあらかじめ決めた上限額の範囲内で、借り入れと返済を繰り返せる仕組みです。
そのため、一時的に借り入れ残高が0円になっても、根抵当権そのものは残り続けます。
主に事業資金などの継続的な取引で使われるため、現在の借り入れ額だけを見て判断しないよう注意が必要です。
相続時には、負債の範囲や今後の取引予定を確認し、引き継ぐべきか慎重に考えましょう。

債務変動のリスクと銀行での対応

元本が確定していない期間は借り入れ残高が日々変わるため、相続時の正確な債務額がつかみにくくなります。
被相続人が亡くなった際、金融機関は新たな貸付を一時的に停止し、今後の取引方針を確認するのが一般的となっています。
これは、根抵当権が、債務者との継続的な信用関係を前提としているためです。
相続人が複数いる場合は、誰が不動産を受け継ぎ、誰が債務を引き受けるのかという役割分担を、早めに決めることが重要です。
なお、整理が遅れると、話し合いに時間がかかってしまう点には注意しましょう。
さらに、残債が確定しないままだと全体像が把握しづらくなり、適切な判断が難しくなってしまいます。

相続手続きを急ぐべき理由

根抵当権付きの不動産を相続したら、まずは残債や金融機関との取引内容を早めに確認することが大切です。
相続放棄を検討する場合は、3か月以内の判断が必要になり、対応を後回しにすると、選択肢が狭まるおそれがあるため注意が必要です。
また、6か月以内に新たな債務者について合意の登記をしないと、相続開始時にさかのぼって元本が確定してしまいます。
元本が確定すると、根抵当権を新たな借り入れ枠として使えなくなり、事業資金の準備方法を見直す必要が出てくるのです。
そのため、利息などの負担が増える前に方針を決めておけば、相続人同士の話し合いも進めやすくなります。
事業を引き継ぐ場合も負債を整理する場合も、期限を意識して早めに動くことが重要です。

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根抵当権をそのまま相続して事業継続する方法

根抵当権をそのまま相続して事業継続する方法

前章では、根抵当権の基本やリスクについて述べましたが、事業を引き継ぐために残したいケースもありますよね。
ここでは、根抵当権をそのまま相続して、事業を継続する際の手続きの流れや注意点について解説します。

残すメリットと必要な手続き

相続後も事業を続ける場合は、根抵当権を残すことで、運転資金を準備しやすくなります。
借り入れと返済を繰り返せる枠を活用できるため、仕入れや支払いの時期に合わせた資金計画を立てやすくなります。
また、すでに設定されている担保枠を活かせれば、新たに担保を設定する手間を抑えられる点もメリットです。
とくに、売上の入金と支払いの時期にずれがある事業では、資金繰りを整える助けになります。
ただし、根抵当権を引き継ぐには、誰が不動産を取得し、誰が債務者になるのかを早めに決めなければなりません。
そのうえで金融機関へ事業を継続する意思を伝え、今後の取引条件を確認しておくことが大切です。

名義変更までの手続きの手順

名義変更を進める際は、まず金融機関へ連絡し、現在の残債や極度額、今後の取引条件を確認します。
その内容を踏まえて、相続人全員で事業を引き継ぐ方や、不動産を取得する方を話し合いましょう。
方針が決まったら、戸籍関係書類や遺産分割協議書、印鑑証明書などをそろえていきます。
その後、不動産の相続登記とあわせて、新たな債務者に関する変更登記を進める流れです。
事業継続を希望する場合は、相続から6か月以内の対応が必要になるため、期限を意識して準備する必要があります。
後の手戻りを防ぐためにも、早い段階から相続人全員で情報を共有しながら進めましょう。

選択前に検討すべき注意点

根抵当権を残す場合は、今後の事業見通しと返済計画を整理しておくことが前提になります。
借り入れ枠があると資金繰りに役立ちますが、残債や将来の負担を把握しないまま引き継ぐのは避けましょう。
保証人や連帯保証人がいる場合は、契約関係がどのように扱われるのか確認しておく必要があります。
また、今後の借り入れ目的や返済計画をまとめておくと、金融機関との協議も進めやすくなります。
さらに、相続財産と債務の整理は税務上の評価にも関わるため、借り入れ資料や返済状況も早めにそろえておきましょう。
事業継続を優先する場合でも、資金面や契約面の負担を見直したうえで、判断することが大切です。

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相続した不動産の根抵当権を抹消する手順

相続した不動産の根抵当権を抹消する手順

ここまで、根抵当権を残す方法を解説しましたが、不要な場合は根抵当権を消す方法もおさえておきましょう。
最後に、相続した不動産の根抵当権を抹消するための手順について、解説していきます。

抹消を検討すべき判断基準

相続において、根抵当権の抹消を考える主なタイミングは以下の通りです。

●事業を引き継がず、今後の借り入れ枠が不要になった場合
●残債をすべて完済できる見通しが立った場合
●不動産を売却したい場合や、権利関係をすっきり整理したい場合


なお、負債が資産を大きく上回るようであれば、3か月以内の相続放棄も視野に入れて考えてみると良いでしょう。
今後も借り入れ枠を使う必要があるのか、完済の見通しは立つのかを基準にすると、方針を決めやすくなります。

抹消登記申請の手順

根抵当権の抹消登記を進める際は、まず金融機関へ連絡し、残債や利息、完済条件を確認します。
元本が確定しているかどうかも、抹消手続きの流れに関わるため、あわせて確認しましょう。
完済の方法や日程が決まったら、金融機関から解除証書などの必要書類を受け取ります。
その後、不動産を管轄する法務局へ、申請書と添付書類を提出する流れです。
相続登記が終わっていない場合は、先に名義変更を済ませてから抹消登記へ進む必要があります。
さらに、登録免許税は不動産1件につき1,000円かかるため、土地と建物を別々に申請する場合の費用も確認しておきましょう。

抹消にかかる費用と期間

根抵当権の抹消手続きでは、登録免許税のほかに、書類の取得費用や司法書士への報酬がかかります。
自分で申請すれば費用を抑えられますが、書類の確認や不備の修正に手間がかかる点には注意が必要です。
一方で、司法書士に依頼すれば相続登記とあわせて進めやすくなり、手続きの負担も軽くなります。
なお、完了までの期間は、書類の準備状況や法務局の混雑具合によって変わります。
売却を予定している場合は、引渡し時期に影響しないよう、余裕を持って準備を始めましょう。
さらに、手続き後は登記事項証明書を取得し、根抵当権が抹消されているか確認することが大切です。

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まとめ

根抵当権は上限内で何度も借り入れできる仕組みですが、相続時は債務額が変動しやすく、6か月以内の手続きが必要です。
事業を続けるために根抵当権を引き継ぐ場合は、誰が承継するのかを早めに決め、金融機関と協議を進めます。
借り入れ枠が不要な場合は、金融機関へ連絡して残債を完済し、法務局で根抵当権の抹消登記をおこないましょう。

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