不動産相続にかかる税金は?計算方法や控除についても解説

大切なご家族から不動産を相続することになったものの、一体どれほどの税金がかかるのかわからず、不安を抱えていらっしゃいませんか。
不動産に関する税務は仕組みが複雑であるため、ご自身で手続きを進めるのは難しく、事前の対策を怠ると想定外の多額な税金を納める事態になりかねません。
本記事では、不動産を相続した際に発生する税金の種類や計算方法をはじめ、税金の負担を軽減する制度の活用方法について解説します。
ご実家や土地などの不動産を受け継ぐ予定があり、なるべく費用を抑えて手続きを進めたい方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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不動産相続で発生する税金の種類

不動産を相続する際にかかる税金には、主に登録免許税や相続税など、いくつかおさえておくべきものがあります。
まずは、不動産相続で発生する税金の種類について、解説していきます。
登録免許税の仕組み
登録免許税は、相続で不動産の名義を変える相続登記を、申請する際に納める税金です。
たとえば、親の自宅を相続して名義を変更する場合は、法務局へ申請するときにあわせて納めます。
納付は収入印紙でおこなうことが多く、必要な金額を事前に確認しておくと手続きが進めやすくなります。
また、相続登記を円滑に進めるには、戸籍などの必要書類を早めにそろえておくことも大切です。
そのため、申請の流れと納付の準備を、あらかじめ整理しておくようにしましょう。
相続税の課税対象となる場合
相続税は、受け継いだ財産の合計が、基礎控除額を超える場合にかかる税金です。
まずは、土地や建物にくわえて、預貯金や有価証券なども含めた財産全体を整理しましょう。
そのうえで、借り入れ金や葬儀費用などを差し引き、実際の遺産額を確認していきます。
次に、その金額が「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で求める基礎控除額を上回るかどうかを見ていきましょう。
たとえば、法定相続人が2人で正味の遺産額が5,000万円の場合、基礎控除額4,200万円を超えるため、課税対象かどうかを検討する流れになります。
このように、相続税は不動産の有無だけでなく、財産全体の額と相続人の数を合わせて判断することが大切です。
固定資産税などの精算
固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に課されるため、年の途中で相続があっても、その年度分の負担は引き継がれます。
未納がある場合は相続税の計算で債務として扱えることがあるため、納付状況を確認しておくことが大切です。
また、固定資産税を代表者がまとめて納めるケースもあるため、相続人同士で精算方法を早めに話し合っておくと良いでしょう。
あわせて、相続手続きでは、司法書士への報酬や証明書の取得費用などもかかります。
こうした費用は細かくても重なりやすいため、必要書類と一緒に整理しておくと流れをつかみやすくなります。
そのため、税金と関連費用の全体像を早めに把握しておくと、相続後の手続きを落ち着いて進めやすくなるでしょう。
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不動産相続にかかる税金の計算と試算手順

前章では、不動産相続で発生する税金の種類について述べましたが、具体的にいくらかかるのか気になりますよね。
ここでは、不動産相続にかかる税金の計算方法と、試算の手順について解説します。
登録免許税の計算式
登録免許税は、「課税標準×税率」という計算式で計算します。
相続登記では、課税標準として固定資産評価額を使うのが基本となります。
この評価額は、固定資産税の課税明細や、固定資産評価証明書で確認しておくと良いでしょう。
たとえば、評価額が2,000万円で税率が0.4%なら、登録免許税は8万円になります。
納付は申請書に収入印紙を貼る方法が一般的なため、必要額を事前に確認しておくと手続きが進めやすくなります。
また、共有名義にする場合も、評価額をもとに持分の割合を整理しておくと、全体像をつかみやすくなるでしょう。
相続税の基礎控除額
相続税の試算では、まず基礎控除額を確認して、課税の対象になるかどうかを見ていきましょう。
基礎控除額は、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。
そのため、法定相続人が3人いる場合は、基礎控除額は4,800万円になります。
次に、正味の遺産額からこの基礎控除額を差し引き、課税の対象となる金額を整理しましょう。
その後は、その金額をもとに税額を計算し、実際の相続割合や各種控除を反映していく流れとなります。
早めに大まかな金額を把握しておくと、申告期限に向けた準備も進めやすくなります。
評価額の算出方法
不動産の相続税評価額は、土地と建物で計算の考え方が異なります。
土地は、基本的に「路線価方式」か、「倍率方式」のいずれかで評価額を出していきます。
路線価方式では、路線価に土地の面積を掛けて、必要に応じて形状などの補正をくわえる方法です。
一方で、倍率方式は路線価がない地域で使われ、固定資産評価額に定められた倍率を掛けて算出します。
建物は、固定資産評価額をもとに確認するのが基本のため、課税明細などを見ながら整理すると進めやすくなるでしょう。
こうして評価額をそろえたうえで、財産の一覧をまとめていくと、その後の遺産分割や申告の準備も進めやすくなります。
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税負担を軽くする特例や控除の活用法

ここまで、税金の種類や計算方法を解説しましたが、税負担を軽減する制度についてもおさえておきましょう。
最後に、不動産相続で活用できる控除や特例制度について解説していきます。
住宅資金贈与の特例
住宅資金贈与の特例は、親や祖父母から住宅の取得資金を受け取る際に、一定額まで贈与税が非課税になる制度です。
この特例を活用すると、相続を待たずに資金を移しやすくなり、住まいの購入計画も立てやすくなります。
非課税となる金額は住宅の性能によって異なり、一般住宅は最大500万円、省エネ等の基準を満たす住宅は最大1,000万円が目安です。
また、現行制度では令和8年12月31日までの贈与が対象とされているため、時期を見ながら準備を進めることが大切です。
ただし、利用するには受け取る方の年齢や所得、入居の条件などを満たす必要があります。
そのため、贈与の予定がある場合は、必要書類や申告の流れを早めに確認して進めると良いでしょう。
配偶者控除の注意点
配偶者控除は、配偶者が受け取った財産について、1億6,000万円または法定相続分のいずれか多い額まで、相続税がかからない制度です。
ご自宅や預貯金を配偶者が引き継ぐ場合は、相続税の負担を抑えやすくなります。
ただし、この制度を使うには、戸籍上の配偶者であることや、遺産分割が終わっていることなどの条件を満たさなければなりません。
また、計算の結果として納める税額が0円になる場合でも、申告書の提出は必要です。
実際にどの財産を配偶者が受け取るかによって、その後の生活や次の相続への影響も変わってきます。
そのため、目先の税負担だけで決めず、今後の暮らしもふまえてご家族で話し合っておくことが大切です。
相次相続控除の活用
相次相続控除は、短い期間に相続が続いた場合に、相続税の負担を軽くするための制度です。
たとえば、前の相続で相続税を納めた方が10年以内に亡くなり、次の相続が起きた場合に使用できます。
なお、控除額は前回納めた税額や経過年数をもとに決まるため、相続の時期を確認しておくことが欠かせません。
手続きを進める際は、前回の申告書控えや納税額がわかる資料をそろえ、今回の申告に反映していきます。
そのため、相続が続く可能性があるご家庭では、日ごろから財産や書類を整理しておくことが大切です。
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まとめ
不動産相続では、名義変更に伴う登録免許税にくわえ、相続税や固定資産税の精算、各種手続きにかかる実費などが発生します。
固定資産評価額を使った登録免許税の確認や、法定相続人の数に応じた相続税の基礎控除額の試算を、早めに進めることが大切です。
税負担を抑えるために、住宅資金贈与の特例や配偶者控除、相次相続控除の要件を確認し、早めの段階から有効に活用していくと良いでしょう。
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